近年、特に若者を中心に露呈している“テレビ離れ”。
今では“家にテレビすらない”という人も多いようです。
かつては華やかな世界と憧れの的だったテレビ業界でしたが、 昨今ではテレビ離れが深刻化。
長年の”テレビの業界の闇“が明るみになった影響もあり、 若者にとって「テレビ」が魅力的ではなくなっているという声もあります。
そんな“テレビ業界で働いてみたい”と思う若者はどの程度存在するのでしょうか。
「テレビ業界で働きたくない」6割以上の高校生「興味がない」と回答

ワカモノリサーチでは全国の現役高校生に、
テレビ業界で働いてみたいと思いますか?
というアンケート調査をしたところ、61.4%が「働きたいと思わない」という結果になりました。
その理由を見ていくと、 ほとんどが一言で「興味がない」という回答。
テレビ業界の印象に関しては、
- 「大変そうな割に給料が安そう」
- 「上下関係が大変そう」
- 「拘束時間が長そう」
- 「どんな仕事をどれくらいやらないといけないのか?」
など、「仕事としての不透明さ」と「厳しい世界」といった認識があるようです。
また、社会的にも大きな話題になった“フジテレビ問題”の影響もあってか 良い印象を持ってない高校生も。
- 「闇が深そう!」
- 「ブラックそうだから」
- 「暗いお話しか耳にしないから」
といった意見が目立つ傾向にあったようです。
この背景には「フジテレビ問題」だけでなく、国分太一さんの「鉄腕 DASH」の降板や、お笑い芸人・千鳥が自ら降板を申し入れ、異例の番組終了を余儀なくされた「酒のつまみになる話」など、近年の“お騒がせ”が悪影響を与えているのかもしれません。
「テレビ業界は闇が深いと最近よく聞くから」
といった回答もあったように、「闇が明るみになった」ことによって職業としては“疑念を抱く若者“が増えているような結果となりました。
テレビ業界で「働きたい」と答えた若者のほとんどがミーハー的な思考
一方、テレビ業界で「働いてみたいと思う」と回答した38.6%の高校生の回答を見ていくと、
- 「推しに会えるかもしれないから!」
- 「楽しそうだから」
- 「色んな芸能人にあえる」
- 「有名人に会えるから!」
といった俗に言う“ミーハー心”を理由に挙げており、テレビ業界に対しての憧れというより“芸能人に対する憧れ”に対しての回答が多い結果に。
“働きたいか否か”という問いに対しては大きくかけ離れている印象となりました。
その中で、制作に興味を示している人たちは、
- 「ドラマが大好きでその制作に携わりたいと思ったから」
- 「テレビの裏側で番組作成をしてみたいから」
- 「自分が関わった作品や番組が他の人にも役立ったり楽しんで貰えたら絶対嬉しいと思うから」
といった回答をしており、“制作に携わる”ことを仕事にしたい人は大前提として「自分が(その仕事が)好きだから」というどの業種においても必要な要素がテレビ業界に対してもある傾向となりました。
また“編集作業をしたい”という回答も多く、
- 「スタッフになって編集作業をしてみたい」
- 「不特定多数の人のために編集作業などをするのがカッコイイと思ったか ら」
- 「CGとかVTRとかの映像制作に興味があるから」
などといった声も多い印象となりました。
「動画編集が好きだから」という回答もあり、TikTokやYouTubeの影響もあって、編集作業という言葉が身近にあるのも昨今の特徴。
自分たちで動画を撮影し編集する習慣がキッカケで、“セルフプロデュースがそのまま仕事に繋がる”といった新しい入口も増えていくかもしれません。
動画を見るカルチャー自体は増加し“より身近なものに”
なお、「テレビ業界で働きたいと思わない」と答えた若者の中には、
「テレビ業界はSNSの普及で衰退していきそうだから」
という気になる回答がありました。
“テレビ離れ“といっても動画を見る風習自体が減った訳ではなく、スマホの普及により多くの映像媒体が増加し、動画そのものが身近になっているのは間違いありません。
今もなお”メディアの中心がテレビ“なのは事実ですが、「テレビが必需品じゃなくなり始めている」といった若者の意見を今のテレビ業界関係者がどう感じるのかが未来に直結すると感じる結果となった今回の調査。
テレビ業界に関わらなくてもメディアに関わる職業は沢山あります。
“あえてテレビ業界に進みたい“と思える様な環境作りは、華やかさ以外の何かで見出す必要があるのかもしれません。
(調査・文/ワカモノリサーチ)
調査期間 2025.9.13〜2025.9.25
調査機関 株式会社ワカモノリサーチ
調査対象 全国の現役高校生(男女)
有効回答数 101名
調査方法 インターネットリサーチ


