その昔、友達と遊んでいて「負けた人、しっぺね!」と言って、腕にしっぺをされた経験は誰しもがあります。
そんな「しっぺ」の語源は、禅宗の修行で使われる仏具の「しっぺい」という細長い竹の棒が由来と言われており、仏教から発展し遊びで使用される罰ゲームに進化をしていったと言えそうです。
ただ、昨今では「罰ゲーム」というコンテンツを推奨する機会も減り、それにより「しっぺ」をする機会も減っています。
それにより、令和の若者の間でも「しっぺ」という存在が薄れているのかもしれません。
4割のしっぺの意味が分からない高校生「方言だと思った」という声も

今回、ワカモノリサーチでは、全国の現役高校生(男女)に
あなたは『しっぺ』の意味がわかりますか?
というアンケート調査を実施しました。
すると、「わかる」が60.3%、「わからない」が39.7%となり、約4割の現役高校生が「しっぺ」の意味を理解していないことが判明しました。
「わからない」と回答した高校生の意見を見ていくと、
- 「しっぺってなんですか」
- 「なんのことかわからない」
- 「しっぺとはいったい???」
- 「しっぺ自体わかりません」
- 「聞いたことないしっぺって」
- 「(しっぺは)聞いたことないです」
- 「その言葉を初めて聞いた」
など、シンプルに聞いたことがなく意味が分からない言葉という回答がメインとなりました。
中には、
- 「なんですか?しっぺって?しっぷですか?」
- 「強力なしっぷのこと?」
と、高校生の頭の中で何とか変換して理解しようとしたのか、「湿布」と混ざってしまっているようなコメントもあり、「しっぺ」という言葉自体が、日常の会話の中でほぼ出てこないこともわかりました。
また、かろうじて「聞いたことがあるかも…」という高校生も「わからない」と回答する傾向があり、
- 「聞いたことあるが、具体的に何かわからない」
- 「聞いたことあるようなないような」
- 「知ってるような知らないような」
- 「聞いたことはあるけど、意味を知らないから」
- 「しっぺを聞いたことはあるけど、意味は知らない」
といった「しっぺ」という音としては頭に届いているが、中身までは理解できていない状態の高校生も一定数いたようです。
さらには、
- 「東北のおばあちゃんが言ってた気がする」
- 「どこかの方言だと思うのでわからないです」
という回答もあったことから、「しっぺ=ご当地ワード」として受け取られているケースもありました。
一方、しっぺの意味が「わかる」と回答した60.3%の高校生からは、
- 「じゃんけんして、負けたらしっぺみたいな遊びが小学生の時に流行ってたから」
- 「小学校のときにそういう遊びがあった」
- 「小学生の頃に何らかのゲームの罰ゲームでよくやってた」
- 「じゃんけんで負けたらしっぺというゲームをしていたから」
- 「小学生のときゲームで勝ったからしたことがある」
といったように、「じゃんけん」や「ゲーム」とセットで語られているのが特徴的。「罰ゲーム」という要素も多くの高校生がもっていることがわかりました。
また、「罰ゲーム」という目線で見ていくと、
- 「しっぺデコピンババチョップみたいな遊びがあった」
- 「しっぺデコピンババチョッフのやつでやった!」
- 「しっぺでこぴんばばちょっぷを小学校のときやったから」
- 「しっぺでこぴんばばチョップ、、と続くあっち向いてホイをよくしていたから」
といった高校生からの意見も多く寄せられました。
「しっぺ・デコピン・ババチョップ」は昭和時代にもあった、子供たちの間でじゃんけんなどの勝敗を決めた際に行われる代表的な「罰ゲーム」。
それが令和の現役高校生も認知しているというのは親世代からすると少し嬉しくなる結果と言えそうです。
なお、
- 「お父さんとおふざけでやっていた」
- 「お父さんに教えてもらった」
- 「お母さんに教わったゲーム」
など、家族とのスキンシップとして「しっぺ」を覚えた高校生もいるようですので、「しっぺ・デコピン・ババチョップ」も親から伝授されたパターンも可能性としてはありそうです。
他には、
- 「きらいなやつに」
- 「うざかったから」
- 「腹たったときはやる」
- 「キレたときしっぺで反撃した」
- 「ムカついて我慢できなかった」
など、感情トリガーで出てくる「ガチめのしっぺ」を経験したことがある高校生が「わかる」と回答していました。
ただ、このようなガチ勢は一部。
多くの高校生が「お笑い寄りの遊び・罰ゲーム」として使っている様子が強いようです。
「意味はわかる」高校生の4人に1人が“未体験”知識だけで継承されるしっぺ

ワカモノリサーチでは、「しっぺ」の意味がわかる全国の現役高校生(男女)に
しっぺをしたことがありますか?
というアンケート調査も行いました。
すると、「したことがある」が75.7%、「したことがない」が24.3%となり、理解をしていても経験がない高校生が4人に1人は存在することがわかりました。
しっぺをしたことがある高校生からは、
- 「楽しいから」
- 「面白そうだったから」
- 「盛り上がっていいね」
といった、エンタメ要素としてやっている声や、
- 「友達とノリでやった」
- 「その場のノリ」
- 「友達とふざけてお互いやり合っていたから」
など“ノリ文化”の中で楽しんできた様子が多く見られました。
しかし、しっぺをしたことがない高校生の意見をみていくと、
- 「しっぺをする機会がない」
- 「やる必要がないから」
- 「そんな機会ない」
といった“そもそも私生活でしっぺの出番がないから”という理由や、
- 「人を傷つけるのは怖いから」
- 「暴力を振るわないから」
- 「かわいそうだから」
- 「失礼だから」
- 「そんなひどいことしない」
と“暴力”や“人を傷つける”卑劣な行為と認識している高校生もいたそうです。
令和の高校生の中では「しっぺをする」という行為を「軽いおふざけ」でやろうとする人がいる反面、それを「人を傷つける暴力」と捉える人もいるということが分かった今回の調査。
しっぺを知らない4割の高校生と知っていても“暴力”と感じる高校生の数を合わせると、令和の高校生にしっぺをして冗談で済まされるのは約50%の確率です。
そう考えると、簡単にやれる行為ではなくなっていることも分かります。
そのため、数年後には「しっぺって何?」と聞く側が完全多数派になるのかもしれませんし、逆にSNSや動画のネタとして“レトロな遊び”として復活するのかもしれません。
日常のちょっとした言葉や遊びにも、世代ごとの文化や感覚の変化がにじんでいるようです
(調査・文/ワカモノリサーチ)
調査期間 2026.3.6〜2026.3.16
調査機関 株式会社ワカモノリサーチ
調査対象 全国の現役高校生(男女)
有効回答数 300名
調査方法 インターネットリサーチ


