共通テストって「内容そのものより、まず時間との勝負」って話、よく聞きませんか。
河合塾グループが、2026年1月の共通テストを受けた大学1年生1,000人に調査したところ、実際の受験生の感覚もかなりシビアだったことが分かりました。「時間が足りない」「情報処理ゲーすぎる」という声が数字にもはっきり出ていて、今の共通テストのリアルが見えてきます。
約76%が「時間が足りない」 共通テストは情報処理勝負に

今回の調査では、まず「目標得点に届いたか」を聞いています。その結果、全体の55.4%が「目標得点に届かなかった」と回答。東京大学・京都大学に合格した層でも48.8%が目標未達で、難関大合格レベルでも本番でしっかり取り切るのが難しい試験になっていることが分かります。
河合塾が約15万人を対象に行った自己採点集計でも、6教科8科目型の平均点は、文系型が607.1点(前年631.1点)、理系型が614.2点(前年643.8点)と、どちらも前年度より大きくダウン。得点率8割以上の高得点層も減少しており、実際の点数にも難しさが表れていました。
その大きな理由が「時間との戦い」です。
「共通テストはとにかく時間が足りない試験だったか」という問いに、「とてもそう思う」「ややそう思う」と答えた人は75.8%。4人に3人が時間不足を感じていました。
しかも、東京大学・京都大学合格者でも76.8%、その他の難関大グループでも74.5%と、学力レベルに関係なく共通の悩みになっています。
時間不足の理由で最も多かったのは、「問題文や資料文の分量が長かった」(62.3%)。次いで「図表などから読み取る情報量が多かった」(49.3%)でした。
難問をじっくり考えるというより、大量の文章や資料から必要な情報をすばやく拾い、限られた時間で判断していく力が求められているようです。
さらに、「共通テストは基礎力よりも情報処理能力が問われる試験だと思うか」という質問では、91.6%が「そう思う」と回答しました。
特に東京大学・京都大学合格者では「とてもそう思う」が67.4%と、全体の55%台より高くなっています。トップ層ほど、「共通テスト=情報処理のテスト」という感覚を強く持っているのが印象的です。
「知識があるだけじゃ足りない」「ちゃんと読めるか、速くさばけるかが勝負」という先輩たちの感覚は、これから受験する高校生にとってもかなりリアルなヒントになりそうです。
東大・京大合格者は高2までに7割超が対策開始 「想定外」を減らす早期準備
では、共通テストで「想定外」を減らすには何が必要なのでしょうか。
特徴的だったのが、難関大合格者の対策開始時期です。高校2年生の終わりまでに共通テスト対策を始めた人は、全体では63.5%でしたが、東京大学・京都大学合格者では76.8%にのぼりました。
さらに、高校1年生の終わりまでに始めていた人も、全体18.4%に対して東大・京大合格者は23.3%。約4人に1人が高1のうちから共通テストを意識していたことになります。
難関大を目指す層ほど、早い段階から「知識を覚える」だけではなく、「時間内に解く」ことに慣れようとしているようです。
その差は、本番で感じた「ギャップ」にも表れています。
例えば英語リスニングでは、過去問や対策問題と本番に「ギャップを感じた」人が全体では60.2%だったのに対し、東京大学・京都大学合格者では39.5%にとどまりました。
問題量や出題形式などに対して、「こんなの聞いてない!」となるのではなく、「こういうパターンもあるよね」と対応できた人が多かったのかもしれません。
目標得点を「大きく上回った」人も、東大・京大合格者では16.3%で、全体の9.7%より高くなっていました。
ただし、そんな東大・京大合格者でも48.8%は目標得点に届いていません。実力があっても本番で取り切るのが難しいからこそ、「想定外」を少しでも減らしておくことが重要になりそうです。
調査では、先輩たちから後輩へのアドバイスも集められています。
「基礎ができていれば簡単。難しく感じるところは基礎が怪しいということ」(東京大学)、「共通テストは過去問・模試をやればやるほど『慣れ』で解ける問題だと思うので、早めに対策すればそれだけリードになる」(京都大学)など、「基礎」と「慣れ」を重視する声が目立ちました。
また、「文系は数学を早めに」「とにかく情報処理を素早くしないと時間が足りない」といった具体的なアドバイスも寄せられています。
河合塾マナビスの藤吉俊介さんは、「情報処理能力重視」の傾向は共通テストだけではなく、大学入試全体にも広がっていると指摘しています。
つまり、これからの受験では「知っているか」だけではなく、「限られた時間で、どれだけ使えるか」までが勝負になっていくのかもしれません。
高3になってから急に読むスピードを上げようとしても、なかなか難しいもの。高1・高2のうちから長い文章や図表に慣れ、模試では「正解できたか」だけでなく「何分かかったか」まで意識する。
そんな小さな積み重ねが、本番で「あと5分あれば解けたのに……」を減らしてくれるのではないでしょうか。
■河合塾 第8回『大学入学共通テスト トライアル』のご案内(2026年11月15日開催)

・対象学年:高1生・高2生、中高一貫校の中3生
・日程:11月15日(日)
※11月16日(月)~11月30日(月)17:00の期間でも受験可能
・受験教科:英語(リーディング・リスニング)・数学(ⅠA・ⅡBC)・国語
※1科目から受験可能
・試験時間:英語(リーディング)80分/英語(リスニング)30分/数学ⅠA 70分/数学ⅡBC 70分/国語 90分
・参加方式:自宅受験(答案はオンラインで提出)
・参加費:無料
・申込締切:11月5日(木)23:59まで
・申込方法:共通テスト トライアル特設Webページからお申し込みください
・URL:www.kawai-trial.jp
出典:河合塾『大学入学共通テストに関する意識調査』(2026年)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000392.000030937.html


