春は出会いと別れの季節。
進学や就職など、新生活がスタートするタイミングでもあります。
中にはこの時期に地方から上京し、新たなチャレンジに踏み出す若者も少なくありません。
夢を叶えるため、環境を変えるため、そして“なんとなく東京に憧れて”…理由はさまざまです。
では実際に、今の高校生たちはどれくらい「上京してみたい」と思っているのでしょうか。
今回はそんな“上京願望”について調査してみました。
女子高生の東京への憧れはほぼ半々! 若者からみた理想と現実とは?

ワカモノリサーチでは現在、東京以外に住む女子高校生に
あなたは上京をして生活をしてみたいですか?
と聞いてみたところ、上京してみたいと回答した女子高生は56.9%、したくないと答えた女子高生は43.1%となり、半数以上が上京に対して前向きであることがわかりました。
理由として最も多く挙がったのは、
- 「便利そうだし充実してそうだから」
- 「東京はなんでもあるから」
- 「都会が近くて移動楽そうだから」
- 「色々な場所があって生活が便利そうだから」
といったように、充実した生活環境への期待が上京したい理由として大きいようです。
東京は交通機関が発達しており移動のしやすさに加え、飲食店やコンビニ、商業施設などが豊富にあり、生活に必要なものがすぐに揃う環境が魅力のひとつです。
また、24時間営業の店舗など時間を気にせず行動できる点も「便利」と感じる理由につながっているようです。
その他の理由として、
- 「修学旅行で街の凄さに憧れたから」
- 「行ったときにスゴって思った」
といった回答もあり、実際に東京を訪れた経験がきっかけで上京への憧れを持つ声も見られました。
学生時代に訪れた東京の景色は、非日常のきらびやかな思い出として強く印象に残り、「いつかここで暮らしてみたい」という憧れにつながっているのかもしれません。
また、その他の回答では、
- 「芸能人に会いたいから」
- 「推し活の幅が広がるから」
- 「ライブ会場が近いから」
などといった意見も多く見られました。
東京はライブやイベント、芸能関連の活動が集中しているため、“好きなことに近づける場所”として魅力を感じている女子高生も多く、「街でバッタリ有名人に会えるかも」といった、東京ならではの淡い期待が上京への憧れにつながっているのかもしれません。
また、東京=夢と捉えている女子高生からは、
- 「小さい頃からの夢で、絶対に私も東京で暮らすと思っているから」
- 「挑戦してみたい」
- 「キラキラした都会に憧れるから」
- 「夢がある」
といった声も見られ、“東京=夢へのチャレンジの場”という認識を持つ女子高生もいることがわかりました。
実際にその一歩が将来の選択肢を広げるきっかけになることもあり、上京は大きなターニングポイントになり得ます。
どうせ一度きりの人生なら、と東京に憧れを抱くのは若者らしい考えなのかもしれません。
一方で「上京したくない」と回答した43.1%の女子高生。
その理由を見ていくと、
- 「東京は人が多くて苦手だから」
- 「人酔いするから」
- 「うるさそう」
といったように、「東京=賑やかで人が多い」という印象を持つ女子高生が多く、それが日常生活になることで大きなストレスになるのではないかという懸念を抱いている意見が多く見られました。
また、
- 「満員電車がしんどいから」
- 「電車やバスの人混みが怖いから」
- 「都会すぎて息苦しそうだから」
といった、通勤・通学時の移動に対する不安も多く見られました。
東京の交通は地方と大きく異なる生活環境であり、物理的な混雑だけでなく、精神的な負担も懸念材料になっているようです。
他にも多く挙がっていた声として、
- 「物価や地価が高いから」
- 「東京は物価が高いから」
- 「物価が高くて大変そう」
というリアルな金銭面への不安も理由の一つとして挙がりました。
家賃や土地価格が全国的に見ても高水準で生活全体のコストが上がりやすい環境です。
さらに近年は物価上昇の影響もあり、光熱費や食費など日常的な支出も増加していることから、「東京での生活=お金がかかる」というイメージがより強くなっているのが上京への大きなネックになっているようです。
さらには、
- 「こわいから」
- 「信用できない」
- 「危ないから」
- 「東京は治安が悪い印象があるから」
といった、治安に対する不安も理由として挙げられます。
女性の一人暮らしの条件として切り離せない問題で、いくらセキュリティが完備していたとしても、実家の両親に余計な心配をかけたくないという思いが大きな懸念材料となっている様です。
こうした背景から東京は華やかさの裏に心配事もつきまとう場所として捉えている女子高生も多いようです。
令和の現役男子高生の65%以上「上京したくない」という結果に

女子高生の約半々の回答結果に対し、東京以外に住む男子高生は上京してみたいと回答したのが34.7%で、上京したくない男子高生が65.3%と大きく上回る結果となりました。
まず、上京したい男子高生の理由を見ていくと
- 「東京に憧れているため」
- 「都会で暮らしたい」
- 「都会を味わいたいから」
などといった、“都会そのものへの憧れ”が最も多い意見として見られました。
地方では得られない刺激や新しい体験への期待が、上京への憧れの動機に繋がっているようです。
その他の意見として、
- 「夢」
- 「かっこいいイメージがあるから」
- 「わくわくが待ってそうだから」
といった、男のロマンとして上京に憧れを持つ男子高生も多い様です。
映画やドラマの舞台として描かれる事も多い東京。
その世界に飛び込んで“一発逆転したい”というような、挑戦心や上昇志向を掻き立てる魅力が東京にはあるのかもしれません。
また別の理由としては、
- 「田舎すぎるから」
- 「田舎っぺ卒業」
といった声も見られました。
田舎になればなるほど都会への憧れは増すのかもしれません。
より刺激的な場所へ身を置きたいというチャレンジ精神は実に若者らしく、現状を打破したいという前向きな思いの現れともいえそうです。
一方で「上京したくない」と答えた男子高生(65.3%)の意見を見ていくと、
- 「人が多いから」
- 「東京みたいな人が多いところが苦手だから」
- 「アクセスは良いけど人混みがあまり好きではない」
と、女子高生同様に人の多さが第一に挙げられている傾向がありました。
テレビやネットの情報で東京は人がごった返している風景が日常的に映し出されています。
その映像を見るだけで、人混みの中で生活することへのストレスや疲労感を想像してしまうのかもしれません。
また、他の理由として
- 「汚い」
- 「くさそう」
- 「空気が重い」
- 「空気が悪いから」
といった、半ば偏見とも捉えられるイメージの悪さを都会に感じている様子もうかがえました。
行政や地域住民によるクリーン活動などによって、以前と比べると街の環境は改善されているのも事実ですが、過去の印象やメディアから受けるイメージが根強く残っていることも影響しているのかもしれません。
また都会よりも田舎と考えている男子高生からは、
- 「田舎の方が平和だから」
- 「田舎が1番」
- 「しぜんのほうがすきだから」
といった声も見られました。
居心地の良さを一番に重視する若者たちにとっては「無理に東京で」という価値観がそもそも少ないのかもしれません。
自然に囲まれながら自分のペースで過ごす事がなによりと感じる若者からは、
- 「東京は観光で行くくらいでいいと思う。大変そう」
- 「たまに都会行ける方がきっと楽しい」
という声が出ており、それも正しい解釈なのかもしれません。
また令和の高校生ならではの考え方として、「行く必要を感じないから 今はオンラインで仕事もできるから」というような意見もあり、テクノロジーの発展によって場所に縛られずに働ける環境が整いつつあることも、上京に対する考え方に影響を与えているようです。
昔ほど東京との距離を感じずに人生設計を計画できる判断が若者たちに根付きはじめているのかもしれません。
今回の調査でわかったことは、上京に対する考え方は“憧れ”と“現実”のバランスの中で選ばれているという点です。
東京には夢や刺激がある一方で、生活面での不安や価値観の違いも大きく影響していることも選択肢のなかで重要視されているようです。
また、場所に縛られない生き方が広がり、「東京に行くこと=正解」という時代ではなくなってきているのかもしれません。
なにより昔に比べて人生の選択肢が増えている事がこうした価値観の多様化につながっているのではないでしょうか。
(調査・文/ワカモノリサーチ)
調査期間 2026.2.6〜2026.2.19
調査機関 株式会社ワカモノリサーチ
調査対象 全国の現役高校生(男女)
有効回答数 267名
調査方法 インターネットリサーチ


