少子化が進む日本、一人っ子家庭も増え続けていますが、経済的な余裕があれば2人目、3人目を考える夫婦も少なくはありません。
兄弟・姉妹がいる賑やかな家庭を夢見ている人もいることでしょう。
そんな兄弟・姉妹につきものなのが「兄弟(姉妹)喧嘩」。
“上の子にえこひいきしている”や“いつも下ばっかり可愛がってる”などの理由で子供に言い寄られた経験のある親も多く、
”一番に思われたい“
と思う子供の気持ちは当たり前なのかもしれません。
一番得しているのは長男・長女「一番手をかけられる」「なんでも新しい」などの声

そこで、ワカモノリサーチでは全国の14歳~20歳の若者(男女)に、
一番得している兄弟姉妹は何番目だと思いますか?
というアンケート調査を実施しました。
選択肢は「長男長女」「次男次女」「三男三女(末っ子)」の三兄弟姉妹で、現在兄弟姉妹のいる若者、一人っ子の若者関係なく、“何番目が得をしてそうか”をイメージで回答してもらいました。
その結果、「長男長女」が47.1%でトップに。
約半数の若者が「長男長女が一番得している」と考えていることがわかりました。
その理由として最も出たワードが「1番」。
- 「1番お金が掛けられている」
- 「1番時間をかけてもらってそう」
- 「1番に産まれたから1番に親の愛を貰える」
- 「1番最初でたくさん良くしてもらったと思うから」
- 「1番初めの子だから大切に育てられてると思う」
- 「1番目だから親が甘やかしそうだから」
- 「1番最初に生まれた分制限が少ない」
- 「1番上だから特別視されてそう」
- 「1番年上なのでなんでも他の兄弟より貰う量が多い気がする」
など、「1番目」に関する意見が数多寄せられました。
親にとっても“1番最初の子供”となるのが長男長女。
親も手探りの中、必死に子供と接しすべてが初体験になります。
そのような状態に、「1番手をかけてもらっている」と感じているため、長男長女が得をしていると回答をしていたようです。
そんな「1番」と同等に多かったのが「おさがり」に関する回答。
- 「おさがりがないから」
- 「1番上が服とか買ったら下はおさがりになるから」
- 「お下がりという概念が存在しないから」
- 「服が新品で着れるから」
- 「お下がりとかがなくて自分の好きな物を買ってもらえるから」
- 「おさがりがまわってこないから」
と、洋服がいつも新品なのは長男長女。
その「おさがり」を2番目以下が着ていくという習慣から、長男長女は得しているという意見。
また、洋服に限らず、
- 「なんでも最初に買ってもらえるから」
- 「なんでも新しいものを買ってもらえるから」
- 「常に新しいものは長男長女から」
- 「なんでも新品が与えられるから」
という声も。
自転車・ゲーム・スマートフォンなど、なんでも最初に買ってもらえるのが2番目以下には羨ましく見えているそうで、実際に長男長女でない若者からの実体験の意見も多く寄せられたそうです。
精神論的な意見も目立っていたそうで、
- 「頼りになりそう」
- 「責任感あるから」
- 「なんかたくましそう」
- 「兄弟を引っ張ってくれそう」
など、一番上の存在のため“しっかりしている”イメージが強く、その精神力が大人になってからも活きていくことが得をしていると感じている回答もありました。
三男三女は「甘やかされる」「上に可愛がられる」イメージ
長男長女に続いて多かったのが、「三男三女(末っ子)」で32.8%。
回答を見ていく“末っ子”に関するメリットを理由にする若者が目立ちました。
- 「1番下が1番可愛がられる」
- 「1番下の子だから甘やかしてくれる」
- 「1番甘やかされて育つから」
- 「いろいろ譲ってもらえるから」
- 「なんでも許されるから」
- 「勉強とかも上に教えてもらえる」
- 「1番下だとお兄ちゃんお姉ちゃんなんだから我慢しなさいって言われないから」
といった、上に兄姉がいることで面倒を見てもらえたり、長男長女に比べて親の期待度も高すぎず、比較的自由に生きることができ、かつ甘えさせてもらえることで得をしていると感じているようです。
そんな自由度があるからか、「何しても一番下って理由で許されるから」という意見も一定数寄せられました。
ちょっとした“いけないこと”をしたときは下であればあるほど、親から甘やかされると考えている若者は多く、三男三女、末っ子はとにかく「甘やかされる」「何でも許される」この2つが理由で「得をしている」と思われる傾向にあるのは間違いないようです。
次男次女が得しているという若者「上も下も味わえる」
「次男次女」が得をしていると回答した20.1%の若者からは、
- 「しがらみがないから」
- 「ちょうどいい立ち位置だから」
- 「一番楽だと思う」
- 「何も気にしなくて良さそう」
といった、親からのプレッシャーもなく、気楽な立ち位置で得をしているという声が集まりました。
2人兄弟姉妹であれば、一番下のポジションとして「甘やかされる」ことも多いでしょう。
また、3人兄弟姉妹の2番目となったと想定しても、
- 「上でもなく下でもないから損しないと思う」
- 「上の気持ちも下の気持ちもわかるから」
- 「真ん中が1番争いごとに無縁そうだから」
- 「真ん中だから兄姉もいるし弟妹もいるといういいとこ取り」
- 「真ん中はそんなに怒られないし、新しいのも買ってもらえる」
- 「上からはかわいがられるし下をかわいがることもできる立ち位置にいるから」
など、“弟妹ポジション”も“兄姉ポジション”も両方味わえるというメリットを感じている若者も多かったようです。
長男長女の経験をアップデートできる点を「得」と感じ得る若者も。
- 「長男の生き様を参考にできるから」
- 「長男の失敗を見て生きていける」
- 「長男長女の育児で失敗を学べるから」
- 「長男長女の経験を活かした育児を受けられる」
- 「長男長女の経験を踏まえて、いい所は真似たり悪いところは改めたりすることができるから」
親も、長男長女で初めての子育てをします。
そこで、経験した体験や失敗は財産となり、次男次女に受け継がれることで、より失敗の少ない子育てを受けることができると考えているようです。
このようなことから、次男次女が得していると考えている若者は、「長男長女の様に新品のものも買ってもらえ、末っ子の様に甘えられて、良い子育てをしてもらえる」という最高のポジションだと感じていることがわかりました。
それぞれ、兄弟姉妹の立場は違っても、“自分にはないポジション”へのちょっとした羨ましさや理想が、回答に表れていた今回の調査。
兄弟姉妹という身近なテーマを通して、令和の若者の「愛されたい」「自由でいたい」という気持ちが少しだけ垣間見える結果となったようです。
(調査・文/ワカモノリサーチ)
調査期間  2025.8.22〜2025.9.6
調査機関 株式会社ワカモノリサーチ 
調査対象  全国の14歳~20歳の若者(男女)
有効回答数 877名 
調査方法 インターネットリサーチ



 
			 
			 
			 
			 
			 
			 
			