時代が経つにつれて“死語”になっていく言葉は存在します。
流行の最先端な状態を「ナウい」と言ったり、マジでキレる5秒前を「MK5」と言ったり…
昭和や平成時代を生きてきた人なら誰もが知っている言葉も、令和の若者には通用しなくなっていることでしょう。
そんな死語の代名詞というと…「ドロンします」という言葉。
その場から急に姿を消すときによく使われていましたが、果たして令和の若者はこの「ドロンします」という言葉を知っているのでしょうか。
30.9%の「ドロンします」の意味を知っている若者「親が使っているから」など

ワカモノリサーチでは全国の14歳~20歳の若者(男女)に
あなたは“ドロンします”の意味がわかりますか?
というアンケート調査を実施しました。
その結果、「わかる」と回答したのが30.9%、「わからない」と回答したのが69.1%となり、約3割の若者は「“ドロン”の意味がわかる」ことが判明しました。
また、「わかる」と回答した若者にその理由を聞いたところ、
- 「親がたまに使っていたから」
- 「親が教えてくれたから」
- 「親が言ってた気がする」
など、親の影響によってドロンの意味を理解したという声が多く寄せられました。
- 「先生から教えてもらった」
- 「友達が使っているのを見たことがある」
など、近い人からの影響もあるようで、ドロンを使っている友人も親など近しい人から教えてもらっているそう。
若者と接する機会がある大人が「ドロンします」という表現をすることで、死語ではあっても根強く若者にも浸透していることがわかりました。
他には、
- 「テレビなどで見かけたことがあるから」
- 「YouTubeやTVでたまに観る」
- 「アニメで見たから」
- 「ドラマやSNSで知った」
といった、若者が視聴している動画媒体やSNSで使用しているシーンを見て言葉の意味を理解したという意見。
特に、「テレビで知った」という声が多かったことから、令和のテレビが若者向けに作られていないオールドメディアだということも改めてわかる機会となったようです。
- 「バブリーダンスが流行った時に使われてるイメージ」
- 「バブリーな人が使ってたから」
と“バブル期”に使われていた言葉として認知している若者も。
その影響か、
- 「平野ノラから知った」
- 「平野ノラが言ってたから」
など、バブルのネタで一世風靡したお笑い芸人・平野ノラさんのネタから「ドロンします」という言葉を知った令和の若者もいたそうです。
「ドロンします」の意味を知らない令和の若者「忍者のドロンなら知っている」の声
一方、69.1%の「ドロンします」の意味を知らない若者からは、
- 「そもそもその言葉自体知らない」
- 「どういう意味か分からない」
- 「ドロンってなんですか?」
- 「人生で一度も聞いたことがない」
と、その言葉自体の存在を知らないという意見が目立ちました。
それもあり、
- 「なんとなくだけど“変身!”とかの意味かな」
- 「バカだなーってときに使うのかも」
- 「急に現れるとかの意味」
など、間違った認識をしている若者もいたそうです。
ただ、
- 「忍者?って思った」
- 「忍者かな?でもわからない」
- 「忍者のイメージしかない」
- 「忍者のなんかかなと思った」
- 「忍者みたいな感じはする」
といった“忍者”を連想する意見は多く集まりました。
「ドロンします」という言葉は、それこそ忍者の「ドロン」がきっかけになった言葉。
そのため「意味を知らない」と回答はしているものの、実は知っているのと同じ若者も一定数混じっていたことになります。
「忍者のドロンからきているんだよ!」ということをもっと強く押し出せば、もう少しだけ令和の若者に浸透する可能性はありそうです。
時代とともに言葉は変わっていきますが、どんな“死語”にもその時代の空気やユーモアが込められています。
もしかすると、いま若者が使っている言葉も、数十年後には“懐かしい日本語”として再発掘される日が来るのかも。
そんな“懐かしい日本語”の代表格に「ドロンします」はなりつつあるのかもしれません。
(調査・文/ワカモノリサーチ)
調査期間 2025.8.22〜2025.9.6
調査機関 株式会社ワカモノリサーチ
調査対象 全国の14歳~20歳の若者(男女)
有効回答数 935名
調査方法 インターネットリサーチ


