高校生になると、「背伸びをして大人になりたい!」と考えてしまうことがある一方、「まだ社会に出たくない」「このまま子供のままでいたい」と大人になることを拒んでしまう側面もあります。
そのような背景もあり“見た目”に関しても「年上に見られたい」「年下に見られたい」どちらの意見も高校生の中には混在しているのではないでしょうか。
そこで、ワカモノリサーチでは全国の現役高校生(男女)に、
あなたは年上・年下どちらに見られたいですか?
というアンケート調査を実施。
女子高生・男子高生で意外と結果が違ったようです。
令和の現役女子高生 「年上に見られたい」が僅差で多数派に

まず女子高生に聞いた「年上・年下どちらに見られたい?」の結果を見ていくと、「年上に見られたい」が56.1%、「年下に見られたい」が43.9%で、若干、年上に見られたい女子高生が多いことがわかりました。
中でも、
- 「大人っぽく見られたい」
- 「大人っぽく見られたほうがいいから」
- 「かっこいい大人を目指してるから」
- 「大人っぽい雰囲気を目指して頑張ってるから」
- 「子供っぽいのは嬉しくないから」
- 「子供扱いされるのは好きではないから」
といった“大人っぽくいたい”や“子供扱いは嫌い”といった意見がほとんどという結果に。
年上に見られたいと回答した女子高生の6割がこの回答をしており、全体で見ても33%の女子高生が「大人っぽく見られたい」と回答。
3人に1人の女子高生は「大人っぽさ」を追求していることがわかる結果にもなりました。
また、
- 「大人っぽくみられたら嬉しい」
- 「おとなっぽいと言われるのが嬉しいから」
など、「大人っぽい」と言われることが褒め言葉にもなっていることが判明。
近年の女子高生とのコミュニケーションに困っている大人は「大人っぽいね」と声をかけることで会話のきっかけになるのかもしれません。
他には、
- 「いつも小学生に見られるから」
- 「ロリと言われたくないから」
- 「身長が小さいから年齢を下に見られやすいから」
といった声。
現在の年齢よりも年下に見られる傾向のある女子高生が年上に見られたいという願望を持っているようで、この年になると、年下に見られることへのコンプレックスがある女子高生も一定数いることがわかりました。
- 「年上は知性的に見えるから」
- 「年上はしっかりしていて頼れる」
- 「余裕ある年上の女に見られたいから」
といった、“一人前”に見られたいという意見も。
見た目的な「大人になる」という感覚ではなく、内面的に「しっかりしている」と思われたいと感じる女子高生もいたようです。
一方、「年下に見られたい」と回答した43.9%の女子高生からは、
- 「若く見られたら嬉しいから」
- 「若くありたいから」
- 「若い方がちやほやされる」
- 「幼く振る舞っても許される気がするから」
といった“若くいたい”という意見が目立ちました。
- 「年上に見られがちなので、童顔になりたいと思う」
- 「老け顔だから年下に見られたい」
という意見もあることから、10代であっても「年下に見られたい」女子高生は1歳でも若く見られたい傾向にあるようです。
そんな傾向からか、
- 「若い頃に戻りたいから」
- 「これ以上老けたくないから」
と、女子高生にして“老け”を感じ、若返りたいと考える声もありました。
“若くいたい”と同じくらい意見として寄せられたのが、
- 「かわいく見られたいから」
- 「可愛く思われたい」
- 「年下の方が可愛さがあるから」
- 「カワイイ服を着こなしたいから」
- 「可愛くて甘えられるー」
といった“かわいい”ということを強調する女子高生たち。
大人に成長するにつれ、可愛いからかけ離れていると感じているのか。
“かわいい”を思いっきり体感・体現できる若さへの憧れも垣間見ることができました。
- 「妹だから」
- 「末っ子だから若くみられたい」
- 「(兄弟で)一番下だし、幼いと思われるのがいいから」
という家族関係を理由にあげる声も。
実際、末っ子の女性は、末っ子なりのメリットを感じているようで、そのメリットと年下というのが、うまくリンクしているのかもしれません。
令和の現役男子高生の7割以上「年上に見られたい」と回答

続いて男子高生に聞いた!「年上・年下どちらに見られたい?」の結果を見ていくと、「年上に見られたい」が72.3%、「年下に見られたい」が27.7%で、圧倒的に「年上に見られたい」と思う男子高生が多いことがわかりました。
女子高生同様“大人っぽく見られたい”といった意見もあったのですが、最も多かった意見としては、
- 「かっこいいから」
- 「かっけー男に憧れる」
- 「かっこいいとこを見せれるから」
- 「カッコいい印象を残せてる感じがするから」
という“かっこいい”という声。
年上の男性に一定数の憧れがあるのでしょう。
早く“かっこいい大人”になりたいという男子高生たちの願望を覗くこともできました。
そんな“かっこいい大人”という感覚は人それぞれのようで、
- 「年上の男性はオシャレにみえる」
- 「(年上は)オーラがあるから」
- 「(年上は)エロさが出せる」
- 「年上に見られることでなめられなくなるから」
- 「はやく大人になって安心感あるって思われたい」
など、様々な年上像、大人像を語る男子高生がおり、自分の成長を楽しみにしているようでした。
また、女子高生ではほとんどなかった意見として多かったのが、
- 「頼もしく思われたいから」
- 「頼られるような存在になりたいから」
- 「頼り甲斐があると思われたい」
- 「尊敬されてる感じがするから」
- 「尊敬されるのが嬉しいから」
といった“頼られたい願望”と“尊敬されたい願望”から年上に見られたいという声。
多様性の時代ではありますが、令和の男子高生も“男として必要とされる”そんな環境を求めていることもわかりました。
また、女子に比べて「年上に見られたい」と感じる高校生が多かったのは、年上男性への憧れや社会にでることへの願望の強さが背景にあるのかもしれません。
一方、少数派となった「年下に見られたい」27.7%の男子高生からは、女子高生同様“若くいたい”という理由が最も多く寄せられる結果に。
若さへの執着が強い男子高生も一定数いることがわかりました。
また、
- 「可愛がられたい」
- 「可愛く見られたい」
- 「可愛さを示したい」
- 「かわいい界隈」
と“かわいい”を理由にする男子高生も目立ちました。
わずかではありますが、「かわいい」が褒め言葉になる男子高生もいるようです。
- 「童顔だから」
- 「童顔は可愛いキャラでやってくしかない」
- 「弟感があると周りに言われてたから」
など、自身のビジュアルが年下に見られがちで、それに満足している男子高生からも「年下に見られたい」という回答が寄せられました。
高校生にして、「自分の幼さ」がセールスポイントと気づき、それを実践している男子高生もいたようです。
今回の調査で分かったのは、年上・年下、どちらに見られたいかは違っても、結局“自分らしさ”をどう見せたいかという部分に繋がっていること。
大人っぽさに憧れる気持ちも、かわいさを大事にしたい気持ちも、どちらも素敵な個性ではあります。
そんな個性を大切に、令和の高校生は成長していくのかもしれません。
(調査・文/ワカモノリサーチ)
調査期間 2025.8.22〜2025.9.6
調査機関 株式会社ワカモノリサーチ
調査対象 全国の現役高校生(男女)
有効回答数 868名
調査方法 インターネットリサーチ