2025年の政治は、参院選で与党が過半数割れをしたことで、少数与党の政権運営が続いています。
そのため、石破首相に対しての風当たりも強く、今月7日には会見にて辞任を正式表明。
「次期首相(総理大臣)は…」などの話を囁く人も増えつつあります。
そんな総理大臣ですが、若者はいったいどんな人がなるのが良いと考えているのでしょうか。
いま日本の総理大臣になって欲しい人 1位は「安倍晋三さん」2位には「自分」がランクインする結果に!

ワカモノリサーチでは、全国の現役高校生に
いま日本の総理大臣になってほしい人は誰ですか?
というアンケート調査を実施。
対象者は、現在政治家として活動している人だけでなく、全ての人が対象。
故人や歴史上の人物も対象として高校生には回答してもらいランキングにしました。
その結果、第1位には元総理大臣の「安倍晋三さん」(13.0%)が輝いたということです。
第2次安倍政権は、2012年12月26日から2020年9月16日まで続いた長期政権。
現役高校生からしたら「総理=安倍さん」という印象が強いようです。
安倍さんと回答した高校生からは、
- 「安倍内閣の時が一番平和だった気がするから」
- 「安倍さんの政策が良かったから」
- 「安倍さんが総理の時は経済状況がよかったから」
- 「国会での素晴らしいユーモアもある回答にとても惹かれた」
- 「安倍さんが総理大臣だった頃はとても安心感があった」
など、安倍さんの人柄や政策実現能力などを評価する声が多く集まったようで、総理としてのカリスマ性などに惹かれている高校生もいたようです。
また、
- 「安倍政権のときは諸外国との関係も良かったから」
- 「すごく外交が上手で世界との関係を上手く築いてきた人だと思うから」
- 「安倍首相の時代のほうが一番日本及び世界が安定していたと思うから」
- 「トランプ大統領ともいい関係を築けていた」
といった外交面での評価の声も多かったのが印象的。
世界情勢は不安定になりつつある現在、アメリカのトランプ大統領や中国の習近平国家主席とも良い関係を築いていたように感じており、今より外交が安定していたことで、高校生が「安倍さんがもう一度総理になればな…」と考えているようです。
高校生が物心をついてからの歴代総理大臣の数は少ないですが、
「安倍さんの時が一番平和だったから」
という意見も。
まだ、十数年しか生きていない高校生から見ても現在は「昔に比べて平和ではない」と感じる世の中になってしまっていることが、今回の調査で浮き彫りになりました。
続いて第2位にランクインしたのは「自分」(6.5%)。
- 「誰が(総理大臣を)やっても日本は変わらないから」
- 「政治に期待しても仕方がない」
- 「国は何もしてくれないと思う」
など、国や政治に期待をしていない高校生が、“結局自分でなんとかして生きていかないといけない”と感じ、「自分が総理になる」と回答している傾向にありました。
「自分(一人)で生きていく」ということを理由に挙げている高校生もいました。
その考えを持っている以上、結婚も出産も考えることはないようで、少子化対策にも歯止めがかからないことでしょう。
「自分が総理になるしかない」と考える人を減らすことが、若者に未来を見せられるのかもしれません。
それでも、夢を持って「自分」と回答している高校生も。
- 「自分で経済を回してみたい」
- 「自分の能力を試してみたい」
- 「無駄のない国を作りたいから」
- 「日本の状況を最前線で知って変えてみたい」
など、志の高い現役高校生もいたようです。
第3位には、現農林水産大臣の「小泉進次郎さん」(5.9%)がランクイン。
現役政治家の中では“一番高校生が総理大臣になって欲しい人”ということになりました。
主な理由として挙がっていたのが、
- 「やっぱ若さがある」
- 「若くて勢いのある人だから」
- 「危うさはあるけど若いからよさそう」
など、“若さ”と“実行力”に期待をしている声。
高校生からしたら、おじいちゃん世代のベテラン政治家が永田町を席巻しているように見えてしまいます。
そんな中、若くして活躍している小泉さんには何かしらの可能性を感じるのかもしれません。
また、
- 「おもろいし斬新なアイデアを出してくれそう」
- 「ユーモアがあるから」
- 「たまに的外れなこと言ってるのも含めて好感がもてる」
といった、小泉さんの人柄を推す声。
「小泉構文とか言われているけれど言っていることは正確だから」
といった意見もあったことから、小泉さんの発言は比較的ポジティブに捉える高校生が多いようです。
令和の現役高校生 野党で最も総理大臣になって欲しい人は「国民民主党の玉木代表」
「令和の現役高校生が選ぶ!いま日本の総理大臣になってほしい人ランキング2025」
第4位にランクインしたのはYouTuberの「HIKAKINさん」(4.5%)。
高校生の世代の知名度としてはトップクラス。
- 「社会貢献度や活動で印象が良い」
- 「みんなのことを優先して考えてくれそうだから」
- 「人のことを一番に考えてるから」
- 「民主主義を大事にしてくれそうだから」
- 「世の中をよく理解している」
- 「認知度が高く、よい政策を考えてくれそうで責任感がある」
など、好感度の良さや、真面目で誠実な人間性などから総理にふさわしいと感じる高校生も多かったようです。
また、YouTuberという世の中に出る職業であるのに、プライベートでも嘘が少なく間違えたらすぐに謝罪する姿勢にも好感が持てるそう。
“裏表がない”というイメージもあり、一見裏がありそうな政治の世界にはいないタイプという部分もHIKAKINさんの名前が挙がるポイントかもしれません。
第5位は、国民民主党の代表「玉木雄一郎さん」(4.0%)。
現役の政治家としては小泉進次郎さんに次ぐ票を獲得しTOP5入り。
”野党で最も総理大臣をやって欲しい人”ということになりました。
若年層からの支持が強く、近年躍進を遂げている国民民主党ですが、現役高校生からも
- 「国民民主党の政策がいいと思ったから」
- 「政策も若者向けのものがあり共感できるから」
- 「どの党とも協力的で今勢いがあるから」
- 「103万の壁をなくしてほしいから」
など、国民民主党のやっている活動や政策に共感する声が目立ちました。
そんな党の代表・顔である玉木さんに期待をする高校生は少なくないようです。
また、
- 「YouTubeなどで頑張りがわかるから」
- 「行動力がすごくて一生懸命さが伝わる」
- 「若者にも政治に参加してもらおうと努力している」
など、玉木さんが政治家として行っている活動に必死さを感じている高校生も。
国会で座って寝ている政治家も目に付く中、国民のために、若者のために“汗をかいている”ように見える姿が高校生には刺さっているのかもしれません。
なお、玉木さんに関しては
- 「けっこうイケオジ」
- 「笑顔が政治家で1番かわいいから」
などビジュアル面で推している高校生も一定数ですがいたようです。
第6位には、MLBのロサンゼルス・ドジャースの「大谷翔平選手」(3.7%)がランクイン。
誰もが知る規格外のスーパースターに期待する高校生からは、
- 「考え方が素敵だから」
- 「優しいし誰も見捨てなそうだから」
- 「みんなのことを思った政策をしてくれそうだから」
など、人に対しての思いやりや、大谷さんの考え方に共感する声が集まりました。
「目的とその手段を明確に分析して実行する力があるから」
といった意見も寄せる高校生もおり、その実行力に期待している人もいるのかもしれません。
第7位にランクインしたのは今月7日に辞任を表明した、現総理大臣の「石破茂さん」(3.1%)。
- 「本人にやる気があるから」
- 「頑張ってるのに叩かれてる」
などの理由から石破さんを選ぶ傾向があった高校生。
結果はどうあれ、一生懸命この国をよくしようと努めている人が批判されたり、追い詰められたりする姿を見ると、高校生は切ない気持ちになってしまうのか。
「頑張ってほしいな」と応援したくなるのかもしれません。
そんな中、石破さんを選んだ高校生から一番寄せられた意見は、
- 「結局誰がやっても変わらない気がするから」
- 「政治が動く気がしないから石破さんが最善なんじゃないかなあ」
- 「石破さんは酷評されてるがその代わりになれるような人がいないから」
など、誰がやっても政治は変わらないという声。
それなら、今(石破さん)のままで良いと考えてしまい、消去法で「石破さん」と回答する高校生もいたようです。
第8位には、れいわ新選組の代表、「山本太郎さん」(2.5%)。
- 「大きく変えてくれそうだから」
- 「一回日本を良くも悪くも変えてほしいから」
- 「強行突破して何とかしてくれそう」
という山本さんの突破力に期待する高校生から意見が寄せられました。
他党とは違う政策を打ち出すこともあり、高校生の中にも、
「このくらいガラッと政治を変えようとしないと動かないのでは」
といった思いを抱く人もいたようです。
「TikTokでよく見るから」など、SNSで山本さんのことを知って総理になって欲しいと感じた高校生もいたようです。
第9位は、元安芸高田市長の「石丸伸二さん」(2.3%)。
安芸高田市の市政を見て、「それがよかった」と回答している高校生が目立ちました。
その市政での実績を国政でも見たいと感じているようです。
「政治に関心を持たせるような発言をしているから」
という意見も。
政治に関心がない高校生も石丸さんの発言がきっかけになっているのか。
そんなきっかけをくれた石丸さんに総理になって欲しいと考えているようです。
第10位は、各メディアで活躍をしている「ひろゆきさん」(2.0%)。
- 「頭いいし説得力がある」
- 「何でも知ってるから」
- 「無駄な校則はいらないっていいそう」
など、圧倒的な知識量とトーク力や論破力などで総理になって欲しと考える声が目立ちました。
- 「いまいる政治家よりは変えてくれそう」
- 「少なくとも今よりは日本が良くなりそうだから」
など、“現役の政治家では日本が変わらない”と考える高校生からの支持も。
政治家以外の人で総理になって欲しい人を考えた結果、博識のひろゆきさんを選ぶ傾向にあったのかもしれません。
同率の第10位には、現役の政治家で自由民主党の「小野田紀美さん」(2.0%)もランクイン。
TOP10内で唯一女性として名前が挙がった小野田さん。
「TikTokとかでよく見る」など、SNSで見る小野田さんに好感を持てたという高校生が一定数いる結果となりました。
また、女子高生からの熱烈な回答が多く、
- 「国会での党論をよく見るけど、つねに国民のことを考え的確な意見を出しているから」
- 「一つ一つの言葉が心に刺さるし、今の日本に無いものを持っていてそれを実現してくれそうと思ったから」
- 「答弁の動画などを見ていて、もっともだと思えることを言っていて、日本国民を暮らしやすくしてくれそうだから」
- 「言って欲しいことをズバッと言ってくれるから、見ていてスカッとします」
など、思いのこもった回答に溢れていました。
小野田さんの一言一言は現役の女子高生にはものすごく刺さっているようで、その結果がTOP10入りを果たした要因になっているかもしれません。
歴代政治家から身近な自分まで幅広い回答が寄せられた今回の調査。
現役高校生が総理に求めるものは政策だけじゃなく、人柄や挑戦する意欲までいろいろ。
若者目線の理想の総理像は、これからの政治や社会を考えるヒントになる可能性は十分にありそうです。
(調査・文/ワカモノリサーチ)
調査期間 2025.7.22〜2025.8.4
調査機関 株式会社ワカモノリサーチ
調査対象 全国の現役高校生
有効回答数 353名
調査方法 インターネットリサーチ