成人するとできることの中で「お酒の飲酒」と並んで有名なのが「タバコの喫煙」。
昭和や平成初期では、人気俳優のタバコを吸う仕草に惹かれる女性も多く存在しました。
しかし、平成後期になるとテレビドラマからも喫煙シーンが激減。
公共施設でも分煙どころか全面禁煙になる場所が増え、令和の今では喫煙者は肩身の狭い思いを強いられています。
そんな「喫煙」について、令和の若者がどの程度惹かれているのでしょうか。
9割の「タバコを吸いたくない」高校生「臭い」「体に悪い」

ワカモノリサーチでは全国の現役高校生(男女)に
20歳を過ぎたらタバコを吸いたいと思いますか?
というアンケート調査を実施しました。
すると、「吸いたいと思う」と回答したのがわずか8.8%という結果に。
91.2%の現役高校生が「吸いたいと思わない」ことがわかりました。
「吸いたくない」理由を見ていくと、主に「臭い」「体に悪い」の2つの意見に分類できたそうで、まず、「臭い」と回答した高校生からは、
- 「たばこのにおいが苦手だから」
- 「タバコの匂いを嗅ぐだけでもあまりいい気がしないから」
- 「臭いしばっちい」
- 「口が臭くなりそう」
- 「歯が臭くなる」
- 「人として汚くなるだけだから」
- 「臭いがほんと迷惑」
- 「臭いし体が鈍るし寿命縮む」
などの意見が寄せられていました。
とにかくタバコの煙の臭いに嫌悪感があり、さらにタバコを吸った人の口臭に耐えられないという高校生。
これは紙タバコだけでなく、電子タバコでも感じるそうで、「喫煙所で吸ったから大丈夫だろう」「電子タバコだから臭わないだろう」と楽観的に考えている大人がいたらそれは大間違い。
令和の高校生には思っている以上に嫌がられているのかもしれません。
続いて「体に悪い」と回答した高校生からは、
- 「肺に悪く、これからの人生に関わるから」
- 「寿命が縮むから」
- 「死ぬ確率が高そうだから」
- 「不健康にしかならない」
- 「肺が黒くなりたくないから」
- 「ガンのリスクが上がりそうだから」
- 「病気になる確率があがるし周りも巻き込むから」
- 「体に悪影響があるものを自分から取り込みたいと思わないから」
などの意見が噴出。
「タバコ」が明白に健康被害があるというエビデンスはありませんが、若者は大人以上に「タバコ=体に良くないもの」と感じているのかもしれません。
また、健康に関しては意外としっかり考えていることも今回の調査で浮き彫りになったようです。
他にも、回答で目立っていたのが、
- 「金の無駄」
- 「お金もったいない」
- 「お金もかかる!健康に悪い!いい事がない」
- 「お金を使って、自分の体を悪化させるから」
- 「値段が高いので他のことにお金を使いたい」
など、金銭面に関する声。
健康に悪く、口臭もひどくなるタバコをわざわざ高いお金を出して購入している大人の神経がわからない高校生は少なくないようです。
また、
- 「お父さんが吸っていて嫌な思いしたから」
- 「親が吸っていてとても気持ち悪くなるから」
- 「副流煙で家族に迷惑をかけるようじゃ良くないから」
といった、家族が喫煙者で嫌な思いをした高校生の意見も。
高校生の子供が「臭いから外で吸って」と懇願しても、無視をして自宅で吸う親もいるようです。
心当たりのある親の方。
そのような親の姿勢に高校生の子供たちは嫌気が差しているので、喫煙者の前に“親としての行動”を見直すべきかもしれません。
さらに気になったのが、
- 「かっこよくないから」
- 「体に悪いことをしていてカッコよくない」
- 「ダセェし肺汚れる」
と、タバコを吸う行為が「カッコ悪い」と感じている高校生の意見。
昭和、平成初期の男性なら、喫煙姿で女性を魅了できたかもしれません。
しかし、令和の今では、女性に嫌われる行為となってしまいました。
喫煙者で女性と縁のない男性は「タバコをやめる」、それだけで新しい出会いが待っている可能性もあるのではないでしょうか。
20歳すぎて喫煙したい高校生「美味しそう」などの声
一方、少数派となった20歳を過ぎてタバコを「吸いたいと思う」と回答した8.8%の高校生たち。
最も集まった声が、
- 「美味しそう」
- 「うまそうだから」
- 「好きな人が吸っていて楽しそう」
など、タバコの味が「美味しそう」と感じている高校生たち。
父親や先輩、友人、恋人などが美味しそうに喫煙をしているのを見ることで興味を持ち、吸いたいと感じているようです。
また、
- 「1度は吸ってみたい」
- 「どんなもんか一度だけ経験してみたいから」
- 「一度はやった方がいいと思う」
など、人生経験としてタバコを吸ってみたいと感じている高校生もいました。
ただ、一生吸い続けたいのかというとそうではないようで、あくまで「タバコを吸う」ことでどんな気持ちになるのか?どんな感情が芽生えるのか?それを知りたいと感じている傾向にありました。
今回の調査では、令和の現役高校生のタバコに対する強い拒否感が浮き彫りになりました。
「臭い」「体に悪い」といった理由に加えて、健康やお金への意識が高まっていること、そして“タバコ=カッコいい”というイメージがすっかり過去のものになっていることがわかりました。
今の若者にとって、喫煙は“憧れ”ではなく“避けたいもの”。
「吸わないのが普通」という感覚が、すでに当たり前になっているようです。
(調査・文/ワカモノリサーチ)
調査期間 2025.9.30〜2025.10.15
調査機関 株式会社ワカモノリサーチ
調査対象 全国の現役高校生(男女)
有効回答数 479名
調査方法 インターネットリサーチ


