今月25日は「住宅デー」。
全国建設労働組合総連合が制定したもので、建築職人の技術や腕前を広く知ってもらうことを目的としている記念日だそうです。
そんな「住宅」に関して令和の若者はどのような将来像を描いているのでしょうか。
驚愕 15歳~20歳の若者の9割「将来家を購入したい」

放課後NEWSでは、全国の15歳~20歳の若者(男女)を対象に
将来、家を購入したいと考えているか
について調査をしたところ、91.5%の若者が「購入したい」と回答。
建築資材や人件費・地価の高騰などで、手にするのが難しくなっている中、驚愕の調査結果となりました。
「購入したい」と考える若者から多く寄せられたのが
「夢のマイホームが欲しい」
という意見。
今も昔も“マイホーム”というものに憧れる若者は数多く存在するようです。
他には、
- 「家族ができたらほしい」
- 「家族と幸せになりたいから」
- 「自分の家庭をちゃんと持って後悔ない人生を過ごしたい」
など、結婚や家庭を持つことに夢を見ている若者が家を購入したいと考える傾向も見受けられました。
そんな「家を購入したい」と考える若者が多いことについて、“7000組以上の接客経験と1500人以上のコンサル経験”がある設計事務所「株式会社Amigo」のCEO・小池純氏は、“リモートワークのリアル”が背景にあるのでは、と指摘。
「株式会社Amigo」のCEO・小池純氏のSNS
YouTube https://x.gd/W7wnm
HP https://www.osak.info/
「親がキッチン横でWeb会議をしている姿などを目の当たりにして、“会社に通勤して収入を得る”という時代が終了したと思っている若者も一定数いるはずです。ならば、自分の好きな場所に資産を持つほうが合理的と考えるようになったのかもしれません」
と説明していました。
また、小池氏は「投資マインドの早熟化も影響している」ともコメント。
「世間が円安・インフレで資産が削られる様子を目撃することで、“現金より不動産”というお金の教育が高校生や大学生にも芽生えたのでしょう」
ということです。
一方、「購入したくない」という若者から最も多かった意見が、
- 「賃貸でいろんなところに行きたい」
- 「色々な場所を旅したいから」
といった、様々な地域に住んでみたいという声。
人生は一度なので一か所に留まりたくないと感じているようです。
また、
- 「お金がかかるから」
- 「(手続きが)面倒くさそう」
- 「家計の負担になりそう」
といった金銭面や手間がかかることでのハードルから、家を購入したくないと考えている傾向が目立ちました。
購入するなら「一軒家」が8割 「マンション」を圧倒する結果に

放課後NEWSでは「家を購入したい」と考えている若者に
一軒家とマンション、どちらを購入したいですか?
というアンケート調査も実施しました。
すると、81.4%の若者が「一軒家を購入したい」と回答したそうです。
中でも、
- 「自分の理想の家を作りたい」
- 「1から好きなふうに建ててみたいから」
- 「好きなようにリメイクしたいから」
- 「好きな形の家にしたい」
- 「自分の空間が作れるから」
といった、“自分好みの家にしたい”という意見が目立つ結果に。
前出の小池氏も、
「カスタムが無制限で自己表現ができる一軒家に興味を持つ若者は増えつつある」と話しており、
「SNSのDIY情報やリノベーション動画などを視聴することで自分自身でも体験体感したいという欲求があるのでは」
と解説していました。
また、「土地を丸ごと所有する方がゲーム感覚で資産ポートフォリオを作れる(小池氏)」とも話しており、“リアル NFT”として一軒家を購入するワクワク感も令和の若者にはあるのかもしれません。
一軒家を購入したい若者からは具体的な声も。
- 「騒音等の心配がないから」
- 「周りのことを気にしなくていいから」
- 「近所迷惑ならないから最高」
- 「好きなだけ騒げる」
- 「叫べる」
など、騒音に関する回答も数多く集まりました。
マンションだと、いくら持ち家だったとしても上下左右に気を使わないといけず、本当の意味での「自分だけ(家族だけ)の空間」とは感じてないそう。
そのため、一軒家を購入することで、“真のパーソナル空間”を獲得できると考える若者がいるようです。
他にも、
- 「動物を飼いたいから」
- 「プールをつけたい」
- 「田舎でのんびり過ごしたい」
- 「庭でBBQとかしたいから」
- 「土地建物を、資産として残したい」
といった、各々一軒家を持ったときの夢を語る若者もいました。
「マンションを購入したい」と回答した若者からは安全面での意見が目立つ結果に。
- 「大家さんがいて安心」
- 「管理が楽だから」
- 「(雪国でも)除雪の手間が少ないから」
- 「何かあったときにマンションの方がセキュリティがある」
一軒家に比べて家の設備の故障や災害、犯罪面などのフォローが手厚く、面倒が少ないと感じているようです。
- 「(タワマンの)エントランスに憧れる」
- 「東京に住みたいから」
- 「都会のマンションに憧れるから」
といった近年、都市部にそびえ立つ“タワーマンション”への憧れから、マンションを購入したいという若者も。
- 「一軒家は虫が出るから」
- 「高層階は虫がいなくて快適だから」
- 「虫がとにかく嫌いだから」
など、虫が苦手な若者女性がマンションを選ぶ傾向もあったようです。
一軒家・マンション購入のメリット・デメリット
「株式会社Amigo」のCEO・小池純氏に、いま一軒家・マンションを購入する上でのメリットとデメリットも伺いました。
一軒家を買うメリット
現在、リアルな土地は“ヴァーチャル資産”の対抗馬となっており、メタバースが進むほど希少性が上昇しています。
また、建築基準法の法改正後に“高性能新築”を購入するラストチャンスがいま。“省エネ基準強化”による更なる値上げ前の価格帯で買うことができます。
一軒家を買うデメリット
今後、都心以外の土地は値崩れのリスクが大きいです。
激安・低性能住宅は将来、資産価値0円になることも予想され、修繕・税金・維持コストの全責任が自分に降りかかるので、都心外の物件には要注意です。
マンションを買うメリット
昨今、価格調整によって“駅近・都心”が狙いやすくなっています。
流動性・賃貸需要が高く、出口戦略が読みやすいのもメリットです。
「防犯・共用施設がワンパッケージ」になっていることも魅力かと思います。
マンションを買うデメリット
性能基準が戸建てよりも古い物件は将来の評価が急落する可能性があります。
また、管理費・修繕積立金がインフレ連動で上昇し続けるデメリットも。
間取りの変更が不自由なため“自分ブランド”を作りたい若者にとってはマイナスに感じるかもしれません。
将来、「家を買いたい!」「一軒家を持ちたい!」と考える若者が大多数を占めた今回の調査結果。
家を買うも借りるも、一軒家・マンションを購入するのも、時代の移り変わりの激しい今、今後の社会情勢や自分の将来の生き方などを吟味して間違えのない選択をしていきましょう。
(調査・文/放課後NEWS)
調査期間 2025.5.13〜2025.5.28
調査機関 株式会社ワカモノリサーチ
調査対象 全国の15歳~20歳の若者(男女)
有効回答数 200名
調査方法 インターネットリサーチ